第7章 再び〜
「コンコンコン」
「はいっ少しお待ちください」
衣服を整えて、髪は…大丈夫ね
オーナーさんかな?
お待たせしましたと扉を開けた
「やぁっ、久しぶり♪」
明るい爽やかな声が頭上から降ってくる
目線を上げると……⁈⁈
悟が嬉しそうにニコニコしてる
「なにしてるの?」
この問いで合ってた?
なんでいるの?
の方が適してた?
大して違わないのにそんなことを考える
「部屋、入れてくれる?」
「なんで?」
反射で答える
「だめ?」
「だめです」
「話がしたいんだ、だから入れて?」
話?なんの話?
「ここで…伺います」
「……わかったよ…長くなるからイス、ここに持っておいで」
扉に寄りかかって閉まらないように支えてる
「ほら、早く持ってきて。自分の分だけでいいよ、俺は床に座るから」
「はぁ…どうぞ、入ってください。」
ありがとっ♪ご機嫌で入ってくる
ヨレた布団をなおしテーブルに向き合って座る
目線を下げてしまいたい
見つめられてしまったら全てを丸裸にされてしまう気がする
「元気そうで嬉しいよ」
「ありがとうございます」
「部屋、入っちゃだめだったのに入れてくれてありがとね」
「…お話、伺います…」
あー、痛い、視線が痛い。
なんにも悪いことしてないのに責められてるみたい…
「先月、離婚したんだ」
その話だよね…
「そうなんですね…」
「円満離婚だよ、円満」
2人とも妙に“円満”アピールしてくるなぁ
「それはそれは…」
よかったですね?お疲れさまでした?どっちも違う気が…
「僕、フリーになったの」
「…はい」
そうでしょうね…
「〇〇〇、僕のこともう嫌になっちゃった?それともまだ好きでいてくれてる?」
嫌いになる訳ないじゃん…
元奥さんの言葉を思い出す
『悟さんが来たら迎え入れてあげて、心からの支えが必要、わたしや子ども達のことは気にする必要はない』
あれからそのことが頭を離れず今回の取材はミス続きだった
どうしたいか答えが出せていない
ルーズに受け入れたくない
今の私はどう思ってる?どうしたい?
悟のこと、大好き…
ずっと一緒がいい
会えない辛さ触れられない寂しさはもうイヤ
《で?どうしたいの⁈》
「大好き、ずっと一緒がいい、会えない辛さ、触れられない寂しさはもうイヤ」
ガタッ‼︎
悟が勢いよく立ち上がる