第14章 滴る
《義勇くんこんばんは、今お仕事中ですか?》
かわいい…
なんだかもう、メッセージだけでもかわいいと感じる…
《こん ばんは 仕事は今終わっ た》
気持ちが急いて、うまく文字を打てずに送信を押してしまった。
未熟…
《まだ学校にいます?》
《います》
《もし時間あったら、今から会いに行ってもいいですか。今〇〇のあたりです。》
《問題ない 待っている》
名前に会える……
俺に会いに来てくれる…
月曜日から、なんて幸福なのだろうか
「もしかして名前ちゃんから連絡きた感じ?」
「!」
「丸わかりだよテメェはよォ」
今まで散々何を考えているかわからないと言われていたのに、名前のこととなるとわかりやすいと言われるようになってしまった…
やはり未熟…
だがしかし今はそんなことを話している場合ではない。
もうすぐ名前がここにくるのだ。
「名前がここにくる。だから帰る。じゃあな」
「は?名前ちゃんくんの?」
「そのようだ」
「なんで」
「知らない」
「そこ聞かねぇのかよォ」
……職員室を足早に出たら、なぜか不死川と宇髄もついてきた。
邪魔をしないで欲しいと思ったが、宇髄は前回ファインプレーを見せてくれたので言わないでおく。
校門にたどり着いたが人影は見当たらない。
まだ来ていないようだ。
「……」
「なぁなんで告白しねーの?」
まだその話するのか
もういいだろう…
「………俺は、話すのが苦手だ」
「ハッ、だから言えねーってかァ?じゃあその間に他の男に取られても仕方ねぇなァ?」
「……それは、いやだ」
想像して、血の気が引いていく。
名前が他の男に触れる…そして触れられる…
無理だ。嫌だ。とにかく、絶対、なにがなんでも嫌だ。
「だったらさっさと言え」
「拗らせてんなー、義勇くん」
「宇髄なら、どんな告白をするんだ…」
「おっ、いいぜ!俺様が女を落とす最高の派手派手な告白を伝授してやるよ!」
「普通でいいんだ普通でェ」
三人で話していたら、遠くから人の話し声が聞こえてきた。
「ー!……ーーぁ……!!!」
「ーーって!…ーーー!!」
恐らく男女二人、か?なにやら叫んでいる。
何事だ…