第4章 波紋
「そーだ!これ使います?」
私は自分のマフラーを竹刀先生に差し出した。
家を出る時につけていたが、歩いてるうちに体が温まったので外して腕に抱えていたマフラーである。
「......」
竹刀先生は差し出されたそれをじっとみつめ何か考え込んでいる。
しまった、顔見知りとはいえただの通行人のマフラーなんか借りたくないよな。
しかもピンクブラウンのチェック柄だから明らかに女物...。
考えなしに差し出してしまって後悔が一気に押し寄せる。
「あっ、よく知らん女のマフラーなんかつけれませんよね!!ごめんなさい」
「いや、」
慌てて引っ込めようとしたら、竹刀先生にとめられた。
「...借りても、良いだろうか...」
「も、もちろんですぅう」
嬉しすぎる!
この間の絆創膏といい、なんかとっても打ち解けてきている気がする!!
ニコニコで竹刀先生がマフラーを受け取るのをまっていると、
竹刀先生はまた私に少し近づき身をかがめた。
う、うそだろ...
マフラーも...ってコト?!
「ま、まきますねー」
(コクリ)
コクリじゃねーよ!!!
可愛すぎるだろうがよ!!!!!
竹刀先生の首元にゆるくマフラーをまく。
最後にマフラーにはさまった髪の毛を外側に出すのを私がやっていいものかと迷ったが、推しの髪の毛に合法的に触れる機会を自ら手放せるほど私は大人じゃなかった。やらせてもらった。
なんか、やっても引かれなさそうだったし。
「おっけーですよ」
「ありがとう」
再び致死量の微笑みの爆弾をもろにくらい私は爆散した。
そして推しの髪についての感想ですが想像よりもふわふわで柔らかくてクールで不器用でコンプレックス持ちというただでさえドストライクな要素てんこ盛りなのに黒髪で癖っ毛で長髪で後ろに結んでてその結び目に触ってマフラーから髪の束を出すなんてそんなご褒美がこの世にあっ(割愛)