第4章 波紋
朝起きたら異様に寒く、もしかしてと思い窓のカーテンを開けると雪が降っていた。
いつもなら通勤に支障がでるのでテンションが下がるが、
あの【自転車宙返り〜推しに抱きしめられたよ⭐︎〜事件】のきっかけとなった雪はあの日以来、私のテンションをぶち上げるものになっていた。
ウキウキで支度をし、玄関をでる。
「おはようございます!」
「おはようございます」
竹刀先生と会うのは、彼の微笑みの爆弾による新宇宙誕生の日以来だ。
雪で上がったテンションが推しによりさらに増していく。
もう合法のドーピングだよこりゃ。
ところで
「...寒くないんですか???」
雪の日だってのに、竹刀先生は上下ジャージ姿で、防寒着は着ていない。
ジャージの中にTシャツは着ているみたいだが、それでは全然寒いだろう。
「...コートを、職員室に置いてきてしまった」
「ありゃ、取りに戻らないんですか?」
「...このくらいなら気合いでなんとかなると判断した」
雪降ってんのに?
よく見たら小刻みに震えてんじゃん。
子鹿やん。
「風邪引いちゃいますよ?」
「...この程度の寒さなら問題ない」
プルプルしながら言われても...
竹刀先生に風邪を引かれるのはまずい。
体調を崩して撲滅運動の日が減ってしまうのはこちらとしても死活問題だ。