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クズでごめん、

第1章 LazyGirl


「お前、本当俺とセックスする時だけ素直だよな」
彼はベッドに寝転がったままこちらを眺めていた。
汗の引いた肌に雑にシーツを引っ掛けながら、
私はベッドサイドに腰掛け、タバコに火を点ける。
 
「別に。身体の相性がいいだけだし」
「……冷てぇ」
彼は面白くなさそうに顔を歪めた。
 
『なんか違うわ』なんて言って私を振ったのは彼。
終電を逃しただの、予定が狂ったなど言い訳を並べて、
私の部屋に通い、私のタバコを吸い、私との身体の関係は続いたままだ。
 
私は都合のいい女になっただけだけど、
私にとっても彼はまあ都合のいい男なので文句はない。
先述通り、身体の相性はとてもいいのだから。
 
ただまあ、彼の視線とこの沈黙に少しばかり気を遣う余裕はある。
「別に聞きたいわけじゃないけどさ、
 こんないい女振ったんだからさ。
 次の女の候補でもいたんじゃないの?」
 
天井に向かって煙を吐き出す。
ゆらゆらと煙が蛍光灯に向かっていった。
 
彼は寝転んだまま、後ろから私の腰に腕を回して抱き寄せてきた。
「ちょっと、火ついてるんだからね」
「……うっせぇな、ねえよ。ってか、いい女とか自分で言うか?」
 
私の吸っているタバコの良い匂い。
彼の髪が私の身体に触れて少し擽ったい。
 
「お前のせいだからな。責任取れよ」
「私、何もしてないじゃん」
「何もしてないなら、その何もしてない責任取れよ」
 
綺麗な顔をして、言ってることは全然綺麗じゃない。
雑で道理に通ってない責任転嫁だ。
 
私は「はいはい」と雑に彼の頭を撫でながら、
前を向いた自分の未来のことだけを考えていた。
この面倒くさい男が来なくなったら、私は次に進むだけだ。

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