【H×H 短編集 ✴︎ R18】狂気の先にある日常
第1章 赤いシャツ ※裏 イルミ×使用人
二人の腰が、自然に打ちつけ合っていた。
ナレッタの中は、先ほどまでと明らかに違う。
柔らかく解けた肉壁が、波打ちながら温かくイルミを包み、沈むたびに熱を纏って吸い付いてくる。
強く突いても、その激しさすら丸ごと受け入れていく。
「あっ……ああんっ……」
眉を寄せたナレッタの表情さえ急に潤んで見えて、その眩しさに思わず目が細まる。
「っ…やばっ……最高……」
「あぁっ……い、イルミ様ぁ……」
「っ……イキそう…」
「待って、……待って」
「無理……待てない」
「……まだ足りないの……もっと…」
「ッ…出すよ」
(……足りないの)
イルミは被さるようにナレッタの頭を抱き寄せ、腰を激しく打ちつけた。
「―――――っ」
「っ……あんっ!!――――うあぁぁぁぁっっ」
イルミが最奥で止まった瞬間、ナレッタの中も同時に大きく波打った。
イルミのモノがドクドクと脈打ちながら熱を注ぎ込む感触に一瞬、視界が白く霞む。
ナレッタの体は果てた、だが心は違った。
大きな波が引くとすぐに指先の感覚が戻り、腕が動く。
一方、イルミは全身の力を使い果たしたように硬直し、覆い被さった姿勢から動けずにいる。
そのほんの数秒、わずかな時間差を、ナレッタは逃さなかった。
まだ自分の中で脈打ち続けている最中のイルミを背後から、首の裏筋へ背中へ、何度も何度もナイフを突き刺した。
刃が肉を抉る感触が手に伝わり、血の匂いが部屋中に一気に広がる。
それを吸い込むたび、興奮と安心が交互に押し寄せ、余韻に濡れた体の奥が細かく何度も震えた。
やがて、血を滴らせたイルミは、ナレッタへ静かに覆い被さったまま動かなくなる。
二人の重なり合った肌を伝い、赤い雫が髪へと落ちていく。
血にまみれた部屋に、甘く、それでいて鼻をつく鉄の匂いが静かに満ちる。
「はあっ……はあっ……はぁぁぁ」
ナレッタは、その匂いに包まれながらようやく息が吸えたというように深い呼吸を繰り返した。