【H×H ミルキ】夏の大作戦 〜軽井沢に行きませんか?〜
第4章 波乱のカラオケ
イルミは小さく頭を下げると、申し訳なさそうに言った。
「穂乃果、ごめん。こいつら暑さで頭がイカれたみたい」
「いや、平常運転だ」
クロロが真顔で訂正する。
「訂正しなくていいから」
三人は顔を見合わせる。
「……なんか、もう何でもありだね」
「頭が追いつかない。フラフラしてきた」
「そうだ。ちょっと化粧直しに行こーよ!」
女子たちは逃げるように連れ立って部屋を出ていった。
扉が閉まり、シンと静かになる。
イルミが口を開いた。
「ねえ。さっきから普通に遊んでるように見えるけど。任務、覚えてる?」
ヒソカが肩を竦める。
「もちろん♡」
「当たり前だ」
クロロも静かに頷く。
「こういうことは焦ると失敗する」
イルミは溜息をつく。
「でも、このままじゃ予定が押す」
「まあまあ」
ヒソカが笑う。
「落ち着きなよ♡」
クロロも続ける。
「穂乃果は、かなり初心だ。ここまで来ただけでも十分進展している」
「次で、自然にイルミが穂乃果だけを誘い出せる状況にする♢」
イルミは腕を組んだ。
「……自然に、ね」
「心配するな。必ずタイミングは作る」
クロロは穏やかに笑った。
「ていうか、クロロさ」
「何だ」
「なんか俺に根を持ってるだろ?」
「くだらない憶測はやめろ」
「いや、確信した」
イルミはじとっとした目を向ける。
「自分だけ気持ちよくラルク歌っといて今度は俺と穂乃果のデュエットをぶち壊しに来るとか、タチ悪すぎ」
「馬鹿げてるな」
クロロは涼しい顔で答える。
「だが、部屋の温度は一気に下がっただろう。俺もSDGsとやらには協力する主義でな」
「……それ、根に持ってたんだ」
「まあまあ♥」
二人の間へヒソカが割って入る。
「ケンカしない、ケンカしない♤」
「それに奴らにはウケていた。問題ない。計画通りだ」
「ウケてた……かな」
「少なくとも、全員頭が真っ白になっていた」
「まあ、それは否定できないけど」
「これくらい奴らの頭をぶっ飛ばせば、当初の予定が吹き飛んでも今後の展開もすんなり受け入れられる」
「そんな作戦ある?」
イルミは立ち上がり、テーブルの水を一気に飲み干した。
「もう水分補給も十分でしょ」
「そろそろ行くか」
「オーケー♡」