【H×H ミルキ】夏の大作戦 〜軽井沢に行きませんか?〜
第3章 賑わう車中
車が走り出してしばらくすると、夏希がルームミラー越しにイルミたちを見た。
「そういえば、まだ名前聞いてなかった!」
夏希の隣に座ったヒソカが答える。
「ボクはヒソカ♡」
助手席のクロロが続く。
「俺はクロロだ」
「……」
「……」
「…ゆ、ゆるタンクのお兄さんは?」
イルミは一瞬だけミラーに視線を向ける。
「ん。俺?」
「うん」
「だいたいは、イルって呼ばれてる」
運転席のイルミが短く答える。
「イルくん?」
「好きに呼んで」
後部座席が一瞬静まり返る。
「…………」
そして。
「あははははは!」
夏希が吹き出した。
「そんなキラキラネーム初めて聞いた!」
「ちょ、ちょっと夏希!」
莉子まで肩を震わせる。
「ご、ごめんなさい……」
穂乃果も思わず口元を押さえる。
イルミは不思議そうにバックミラーを見る。
「なんで笑うの?」
「いや、その名前。本当に?」
「本当だ」
「芸名とかじゃなくて?」
「本名」
「えぇー!」
夏希はまた笑い出す。
「ウケる!」
「そうか?」
クロロが小さく肩をすくめた。
「俺たち世代は、こんな名前ばっかだがな」
「えぇ!?」
イルミは少し考えてから答える。
「それ、世代の問題?」
「違うのか?」
「どっちかと言うと親の問題じゃない?」
「えっ!」
「じゃあ、まさかイル君の兄弟も?」
「そう」
イルミは当然のように頷く。
「キルアとか、アルカとか」
「待って待って!」
夏希が腹を抱える。
「もうダメ!」
「漫画みたい!」
車内は再び笑い声に包まれた。
イルミだけが状況を理解できず、首を傾げる。
「……そんなに変?」