第3章 愚かな傍観者
「あっ!ああーあぁぁー!!」
そして狂ったように頭を振りながら叫び続けた。
すぐにメイド達が部屋に来るが、椿は構わず叫び続けたまま、治療を受ける。
鎮静剤が頭を支配する頃に、やっと自分がまだ悪夢から逃れられないと理解した。
何が悪かったのだろうか。
五条悟だけでは、禪院直哉に殺される事は変わらない。
悪夢は確実に椿を殺しにくる。
生き延びなければ。
悪夢に何度殺されても、絶対に24歳を生き延びてやる。
五条悟を婚約者にした事によって、見る夢は変わった。
つまり、夢に反発すれば、未来は多少なりとも変わるという事だ。
その繰り返しで、自分が殺される事も回避出来るかもしれない。
椿はそう考えて、自分が見た夢に、まだヒントは無いか考える。
「……『十種影法術』……。」
いつの未来だかに、直哉が話した事があった。