第9章 よくない変化
小さな椿への反抗だった。
自分に興味を示さない椿への当てつけ…。
褒められることではないと分かっていても、責められるものでもないと思っていた。
椿が本当に無関心だったから。
だけど、それは間違いだったと気が付いた。
周りはそんな悟の態度をみて、椿を軽んじていた。
自分に群がる女たちからの、椿を蔑んだ言葉。
直哉のように、婚約者に相手にされない椿への軽んじた行動。
どれも悟が招いたことだった。
それも全部分かっていたのに、蔑まれる椿を気にしないで無視していた。
今まで自分が椿へしてきた態度に、胸が締め付けられ、自分自身への罵倒を喉の奥に押し込めた。
「…直哉くん、忘れてるかもしれないけど…。」
顔を俯かせていた悟の腕に、椿の腕が回った。
少し震えていた悟の手を落ち着かせるように、椿の指が悟の手を撫でた。