第6章 狂気の月
(……そういえば……。)
いつから昴の姿を見ていないだろう。
「…椿、誰を探してるの?」
「……昴は?」
ベッドから起き上がった椿に、悟はその体を寄り添う様にくっついてきた。
「そう。そろそろ犬っころの所に確認しに行こうと思って。」
確認?
悟のその言葉に、椿の鼓動が強く響いた。
笑ってそう言う悟の顔に、椿は目を歪ませた。
何故だろう……。とても嫌な気持ちになった。
ギシリとベッドが音を出した。
悟が椿の体から離れてベッドから降りたのだ。
椿は自分が脱がされて、散らばった服を見渡した。
(……あ……。)
ワイシャツはボタンが取れていた。
そんな風に強引に脱がされた記憶は無かったのに、どうやら悟は椿の服を脱がせるのに、力加減が出来ていなかった様だ。
「服着れなくなっちゃったね。」
困った様に破れたワイシャツを掴んでいる椿に、悟は笑って言った。