第6章 狂気の月
椿のその震えがそんなモノでは無いと分かっていて、あえてそう聞いてる。
「…大丈夫…怖くない…。」
そう言うしか無かった。
椿が引き攣った笑みを浮かべると、悟は更に目を細めた。
ゆっくりとベッドまで椿を運び、優しく椿をその上に置いた。
「じゃあまずは確認しようか。」
悟の手がゆっくりと椿の服に移動する。
「その身体が本当に純潔なのか…。」
そんな事がさほど重要なのだろうか。
悟のその言葉を聞いて、椿はスッと気持ちが落ち着くのが分かった。
怖いと思っていた悟は、目を細めて自分を愛おしく見下ろしている。
ああ……そうか……。
この顔をすればいいのか……。
「……悟…。」
椿は悟と同じ様に顔を少し赤らめて、目を細めてキスをする。
まるで悟の事が好きな様に振舞った。
(ああ…嫌だな…。)
椿はこの情欲の時間を知っていた。