【ヒロアカ】Until You Live【爆豪勝己】
第1章 .
ふと、爆豪の顔を見上げた透は、思った以上の近さにドキリと心臓を鳴らした。
「ぁ……、不快だったら言ってね」
慌てて画面に目を戻し、ソファから腰を浮かす。
離れようとする気配を感じた瞬間、身体が先に動いた。空いた手が、透のパジャマの袖を掴む。
「……」
自分で何をしたのか理解するのに数秒かかった。掴んだ指先を見下ろし、それから透の顔を見る。赤い瞳が、僅かに揺れた。
「不快とか、言ってねえだろ」
低く、押し殺すような声だった。それでも、手は離さない。
「そ、……そっか」
ドギマギしながら、透はソファに座り直した。触れ合う肩が、なんだかくすぐったく感じる。
もう一度、コッソリと爆豪の顔を見上げた。綺麗なフェイスラインが、画面の光に照らされて微かな影を落としている。