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【ヒロアカ】Until You Live【爆豪勝己】

第2章 【一巡目】


透の左手が力なく床へ垂れ落ちた。ポケットの奥にあったラッピングの切れ端が、血でべっとりと太ももに張り付いている。
あのプレゼントの中身。もし、事前に開けて中身を確認していれば。もっと早く自分が気づいていれば――。

爆豪の耳を劈くような絶望の叫びが、まさか自分の口から出ている声だと気付いたのは、切島や上鳴に後ろから必死に肩を抱えられてからのことだった。

先生たちが現場に駆けつけ、身体が大きく欠損し、血で真っ赤に染まった透の身体が、爆豪の手から無理やり引き離されていく。

透を追うように上げた爆豪の視線は、床に落ちていた一本のケーキナイフの刃に留まり、ピタリと止まった。

考えるよりも先に、身体が動いていた。

「爆豪っ!! やめろ!!」
切島の硬化した両腕が、爆豪を背後から強烈に羽交い締めにした。ナイフを握りしめた爆豪の右手が、自らの身体へと振り下ろされる寸前の一髪だった。

「離せ!! 離せよクソ髪!! あいつのところへ行かなきゃなんねぇんだよ!!!」

それはもはや、およそ人間の声とは言えず、獣の凄絶な咆哮だった。赤く充血した両目は完全に焦点を失っており、全身から個性の爆破が制御を失って暴発している。廊下の壁が黒く焦げ、衝撃波で窓ガラスに無数のヒビが走った。

「無理だ、抑えらんねぇ!!」

上鳴が電撃で動きを止めようとするが、怒りと絶望で限界突破した爆豪の爆破の前に、その身体ごと容易く弾き飛ばされる。
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