【ヒロアカ】Until You Live【爆豪勝己】
第2章 【一巡目】
――ボンっ!!!
少し籠ったような、だが大きい破裂音が至近距離で炸裂した。
一拍遅れて、ビシャビシャと何かが床へ大量に垂れ落ちる鈍い音が響く。
透の身体の右横腹に、直径二十センチ以上の抉れた大きな穴が空いていた。両手に抱えられていたケーキが、無残に床へと落下する。
「……ばく、ご、くん……?」
透は一瞬、何が起きたのか分からないという顔をして、空いた左手で自身の右脇腹を探ろうとしたが、そこにあるはずの肉はなく、ただ虚しく空をつかむばかりだった。
「どーなって、る……?」
ゴポリ、と彼女の口から大量の鮮血が溢れ出た。
透のポケットに入っていた、ラッピング用紙の残骸が黒い煤に塗れて宙を舞う。中に入っていたプレゼントが爆発したのだ。――昨日、芦戸と出かけた時に購入したもの。それが、悪意ある爆弾だった。
爆豪の世界の時間が、完全に停止した。
廊下に一瞬で凄惨な血の匂いが充満する。ビシャビシャと音を立てて透の体内から溢れ出る赤が、彼女の可愛らしいパジャマを瞬く間に真っ赤に染め上げていく。床に散らばった白い生クリームの上に、苺よりも濃い赤が混ざり合っていく。
膝から崩れ落ちていく透の身体を、爆豪は掻き抱くように受け止めた。右横腹は骨まで抉れ、白い肋骨が一部剥き出しになっている。血の噴出が止まらない。