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【ヒロアカ】Until You Live【爆豪勝己】

第1章 .


その二日後。透の葬儀がひっそりと執り行われた。
ぼんやりとした意識の中、彼女には両親がいないのだと、参列して初めて知った。

参列者は少なかった。雄英の関係者とクラスメイト、そして数人の友人。小さな斎場に並ぶ花の色が、やけに鮮やかに見えて反吐が出そうだった。
棺の中の透は穏やかな顔をしていて、まるで眠っているだけのように見える。それが余計に、残酷だった。

焼香の順番が回ってきても、爆豪は立ち上がれなかった。隣にいた切島が肩に手を置こうとして、あまりの痛々しさに躊躇って手を引っ込めたのが分かった。

切島が唇を噛んで、小声で促す。
「……爆豪。お前の番だぞ」

のろのろと立ち上がる。足元がおぼつかない。一歩一歩が、深い水の中を歩いているように重かった。

棺の前に立つ。白い花に囲まれた透が、そこにいた。微笑んでいるように見えた。山吹色の瞳はもう閉ざされているのに、こちらを見ているような気がした。

手に持った抹香を落とす。乾いた音が静かに響いた。そのまま、指一本動かせなくなった。
震える手で棺の縁を掴み、崩れ落ちるように額を近づける。声にならない慟哭が、激しい嗚咽とともに漏れ出した。

見かねた相澤が無言で近寄り、爆豪の肩に手を置く。静かに、しかし確かな力でその身体を掴んだ。
「爆豪。戻れ」

相澤の手を振り払おうとして、できなかった。今の爆豪には、抵抗する力すら残っていなかった。襟首を掴まれるようにして、無理やり棺から引き離される。


葬儀が終わり、参列者が一人、また一人と帰っていく。
外では冷たい雨が降り始めていた。

四月二十日。
皮肉なことに、今日は爆豪勝己の誕生日だった。

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