【ヒロアカ】Until You Live【爆豪勝己】
第1章 .
緑谷が携帯を握りしめながら、声を絞り出す。
「救急車、呼んだ……でも、でも……っ!」
その先を、緑谷は言えなかった。『もう間に合わない』などと、口にできるわけがなかった。
爆豪は透の顔を覗き込む。ぴくりとも動かない瞼、血に塗れた白い髪。さっきまで、あんなに愛おしく笑っていた顔が、こんな形で固まっている。
「昨日の夜……まだ、言えてねえ。俺は、まだ……っ!!」
言葉にならなかった。激しい嗚咽が漏れ、赤い目の焦点が合わなくなる。
腕の中の体温が消えていく。その絶対的な事実が、何よりも残酷だった。