【ヒロアカ】Until You Live【爆豪勝己】
第1章 .
翌日。約束の放課後。二人は自主訓練のため、トレーニングルームを訪れていた。
爆豪は腕を組み、ルームの中央に仁王立ちしていた。一晩かけて必死に捻り出したメニューが頭の中にある。あるのだが、正直に言えば、朝からずっと透のことしか考えていなかった時間のほうが圧倒的に長かった。
「まず個性見せろ。水使いってどこまでできんだ。限界まで出してみろ」
教える立場の人間として、威厳を保とうと必死だった。しかし、声がわずかに上擦っていることには、本人だけが気付いていない。
透が手を胸の前にかざし、だんだんと腕を広げていく。すると、目の前に大きな水球が現れた。
「もっと大きくできるよ」
爆豪は水球を見据え、赤い目を細めた。『プール一杯分のキャパシティ』という情報はどこかで耳にしていたが、こうして間近で見ると、その質量には感心せざるを得ない。
「水量は十分だな。問題は操作精度だ」
掌から小さな爆破を起こし、水球に向けて火花を散らす。
「今の、避けれたか?」
「大きい水は、素早さが欠けるよ」
その答えに、爆豪はにやりと口角を上げた。ちゃんと自分で自分の弱点を分析できている。
「わかってんなら話は早ぇ。じゃあ、これならどうだ!」
両手から連続で小規模の爆破を放つ。四方八方から不規則な軌道で火花が飛び交った。