第2章 →ほーじ茶。5月
日曜日となりました。
蔵と植物園に行く日やけど1つ問題。
「なんで雨やねん」
『すまん。あたし雨女や』
ビックリするぐらいの大雨。
忘れてたけどあたしは雨女。
「安岐のアホ」
『うっさいわ。また別の日やな』
「しばらく行けへんな。部活あるし」
チラッと蔵の方を見る。
本当にショックを受けている。
『植物園やなくても、別の所に行ったらええやんか』
「でもこんな雨やったら家でゴロゴロしてるんもええかもな」
『蔵の好きな方にしいや』
そう言ってゴロンとベッドに寝っ転がる。
少し残念。植物園楽しみにしてたんやけどな。
「それとも勉強するか?」
『えー、やだ』
フッと笑った蔵がベッドの端へ腰掛ける。
それから他愛もない話をした。
部活の話や最近あった話。
『蔵と一緒に居ったら落ち着くわー』
そういうと蔵は少し傷ついた顔をした。
「どういう意味の落ち着くなんや?」
『どういうって、そのまんまの意味やん。』
「友達としてってことか?」
寝っ転がっていた体を起こす。
そうすると蔵が立ち上がった。
「すまん、俺トイレ行ってくるわ」
そう言って部屋を出て行った。
『....変な蔵』