第2章 →ほーじ茶。5月
『テストやな。』
「せやな。タブルテストやな。」
この五月病真っしぐらな季節に2回テストがあります。中間テストと全国お笑いIQテスト。
『はぁー、なんもわからへん。』
毎回授業中に寝ていたあたし。
ノートなんてもちろん真っ白に近い。
「勉強してない安岐が悪い」
『うっさい!なぁ、蔵教えてや』
手をバシンッと合わせ蔵に頼み込む
「かまわんけど」
もちろん断られると思っていた。そしたらまさかのOKとの返事。何かに取り憑かれたのかと思ったけど結果オーライ。
『さすが!!!』
「でも、1つ条件」
ンンン、まさかの条件付きですか。
ま、取り憑かれてなかったな安心したー。棒
『....条件とは?』
「そっれはー」
うっわー、悪い顔してるわ。絶対「1ヶ月俺のパシリな」とかそんなんやろ。わかってるねん。蔵はそういう奴や。
「今度の日曜日植物園行かへん?」
『....は?』
ほんま、ポカーンやで。
まさかの植物園やて。
というか、植物園!?
「は?ってなんや。行かんのか?行くんか?」
『....行く。行くけど!何で植物園!!』
「植物見たいねん」
そういえば、毒草について語ってたな。
そん時の蔵は輝いとった。
『あたし植物の事とかようわからへんで?』
「かまへん。一緒に居ったらええねん」
そんなこんなで勉強を教えてくれるかわりに、植物園に行くことになりました。