第8章 8
安室さんはハムサンドを作るためにカウンターに戻っていった。
「安室さん作ってるところ見ててもいいですか?」
カウンター越しに安室さんに声をかける。
「え?はい、それはもちろんいいですよ。」
そういうと安室さんは棚から蒸し器を出し、冷蔵庫から必要な食品を出していく。
ただ具材をパンに挟むだけじゃない。
パンを蒸し器に入れたり、お湯にレタスを付けたり…。
こうやって美味しいハムサンドができていくのか。
………ほんと手際いいな。すごい…。美味しそう。………あっ。
私は安室さんの顔をじっと見つめた。
安室さんの目元はどこか眠たそうに見えた。
手元を見ながらハムサンドを作っていた安室さんだったけどわたしの視線に気づいたようで顔を上げた。
安室さんと視線があった。
………やっぱり…。いつも通りの笑顔だけど…。
「安室さん最近お忙しいんですか?」
「…え?」
「なんか疲れてそうだなって。」
「……そう…ですか?たしかに最近は少し忙しい日が続いてました。」
「やっぱり。」
「?」
「安室さんはすごい頑張り屋さんですね。」
「そうですか?」
「はい、疲れてても全然表情に出さないですし。私はすぐに表情に出てしまうので尊敬します。」