第2章 2
求人をじっと見ていると、「おまたせしました。」と優しそうな爽やかな声が聞こえてきた。
コトリと音を立ててハムサンドが乗ったお皿とミルクティーが机に置かれた。
「ありがとうございます。」
持ってきてくれた店員さんの方を向いてお礼をいうと、男性の店員さんはびっくりしたような顔でこちらをみた。
………えっ、なに?なににびっくりしてるの?ん?お化粧でも崩れてる…とか…?
「えっと…、なにか…?」
店員さんは、ハッとしたように笑顔に戻った。
「すいません。あまりに綺麗な方だったので。つい。」
「ちょっとちょっと、安室さん!いくら可愛らしい方でもお仕事中にナンパはダメですよ!」
先ほどの女性店員さんもやってきて話している。
「やだなー、梓さん。ナンパではないですよ。」
「もう、そうやって女性をたらし込んで!女子高生なんて引っかかりまくってますよ。まったく!」
「ふふっ。」
わたしは2人の掛け合いが面白くて、つい笑ってしまった。
「あっ、すいません!もう安室さんもちゃんと謝ってください!」
「すいません。」
「いえ、ぜんぜんです。仲良しですね、素敵。あとお世辞でも嬉しいですよ、ありがとうございます!元気出ました。」
ーーぐぅー
私の腹の虫が鳴いた。
「あっ、ごめんなさい、話し込んでしまって!ゆっくりしていってくださいね!」
そう言うと2人はカウンターへ戻っていった。
………はっ、恥ずかしい…!なんというタイミングで鳴くの、私のお腹。
1人顔が赤くなるのを感じながら、ミルクティーを口に運ぶ。
………はぁー…。なんてほっとするのでしょう。コクもあってちゃんと紅茶の味もして甘さもちょうどいい。とっても私好み。最高。
そしておすすめしてもらったハムサンドをひと口頬張る。もぐもぐ……!!!?
………なっ、なんてなんて美味しいの!?こんなにおいしいハムサンドは生まれて初めて…。なんだろう、なにが入っててこんなに美味しいの?
私は美味しくて夢中で頬張っていた。
きっと周りからは相当お腹が減ってるんだって思われてると思う。