第4章 4
「なっ、なるほど…。ほんと恥ずかしかったですけど、そういう理由があったんですね。すごいですね、安室さんはこうやって窮地を乗り越えてるんですね!さすがです!」
「そんな大したことではないですよ。」
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その後10分程歩いているとホテル街が見えてきた。
ターゲットたちは迷いなく進んでいる。
私たちも距離を開けて尾行していたが浮気相手の女が一瞬振り向いた。
それは安室さんも見ていたようで握っていた手に力が入った。
「………まずいですね…。」
一瞬空気が重くなるのを感じる。
「えっ…。もしかして尾行バレてしまいましたか…?」
「いえ、まだバレてはいませんが少し怪しまれているかもしれません。女性のほうが僕が電車に乗っていた気がすると言っていますね。金髪で色黒の男を見た…と。」
「それはたしかにまずいですね。でも引き返したら余計に怪しいですよね。」
「そうですね…。とりあえずこのまま進んでいきましょう。」
安室さんと手を繋ぎながらニコニコ会話するようにして歩いて行く。
ターゲットたちは怪しんでいるからか少しゆっくり歩いていて、追いついてしまいそうだ。
………私たちが電車で乗り合わせてないって思わせないといけないから…、よし。
繋いでいる手をぎゅっと握る。
「とっ、透くん!」
いつも安室さんと呼ぶのでなにかに気づいたように安室さんはぱっと私を見てくれた。
そのあとはいつものにこやかな笑顔で「はい、どうしましたか?」と聞いてくれた。
「その、さっきの猫カフェすごい可愛かったね!連れて行ってくれてありがとう!千葉からはるばる来た甲斐があったね!…でも少し寂しかった……。透くん、猫ちゃんばっかり見てたでしょ。」
自然なカップルを装うためにすこし甘えたような声をつくる。
くいっと繋いでいる手をひっぱり、反対の手で安室さんの腕に触れ、身を寄せた。