第4章 4
「そういえば、この前ポアロの壊れかけの電気コンロ直していただいたと梓さんから聞きました。あれ使い勝手よくて困ってたんです、ありがとうございます。」
「いえいえ、昔同じようなコンロ分解したことがあったので、役立ってよかったです。」
「…分解ですか…?」
「…分解…です。なんか男の子みたいな趣味でしょ?」
「柚希さんにそんな趣味があったとは驚きです。…もしかして誰かの影響だったりするんですか?その、話に出てくる幼馴染とか…。」
安室さんは私の顔をじっと見て聞いてきた。
「わっ!すごい安室さん正解です!幼馴染も楽しそうになんでも分解するからいつも一緒に怒られてましたね。」
安室さんに言い当てられてびっくり。さすが探偵さんだ。
「…やっぱりそうか。君が…。」
安室さんはぼそっと独り言のようにつぶやいた。
………やっぱり…?安室さん笑ってるけど…なんだろう、なんか淋しそうな顔してる…?
気づけば安室さんの手を両手でぎゅっと握っていた。
「あー、えっと…。」
安室さんはさっきと打って変わってキョトンとした顔をした後私の手を握り返してきた。
「柚希さんから手を握っていただけるなんて嬉しいですよ。このまま少し握っていてもいいですか?」
「ちっ、ちがっ…。」
なんで握ったんだろう。
元気づけたかったのかな。
それとも、あんな顔をしてほしくなかっただけだろうか。
否定しようとしたけど安室さんが握っときたいならそうしようと思い頷いた。