第3章 3
そのあとミルクティーを入れてくれてゆっくり飲んでいると安室さんがバイトのことを聞いてきた。
「柚希さんバイトを探してるなら僕の探偵業を手伝っていただけませんか?」
「え?探偵業のお手伝いですか…?」
………探偵って尾行とか、潜入とか…?私に務まる…のかな?
私の不安そうな顔を見て安心させるように、無理にとは言いませんと言ってくれたので話だけ聞くことにした。
「今回浮気調査の依頼がきてまして、ただやはり男1人だと動きにくいので、柚希さんに彼女役していただけないかなと思いまして。もちろん報酬はしっかりとお支払いします。」
「安室さんの恋人役…。私にできますかね…?」
………きっと安室さんとは本物の恋人にはなれないから偽物でもいい。
安室さんの恋人役ができるなら、やりたいと思ってしまった。
「もちろんです!柚希さんに恋人役やっていただけるなんて嬉しいです。日程などはまた連絡させていただきたいので、連絡先を聞いても…?」
「よろしくお願いします。なんか緊張しちゃいます。」
スマホをカバンから取り出して安室さんと連絡先の交換をする。
「そんなに嬉しいのか…。」
「へ?」
「あっ、いえなんでもありませんよ。」
スマホに追加された安室さんの連絡先を見て、思わず口元がゆるむ。
安室さんのがぼそりとなにか言ったので顔を上げたが聞き取れなかった。
「……?また連絡待ってますね!」
「はい、また連絡しますね。」
そういうと安室さんはなにか作業をしにバックヤードに入って行ったので私はゆっくりミルクティーを楽しむことにした。