第3章 3
side 安室透
バタバタバタ………ガチャン!
「ふふっ、…かわいいな。」
トイレに駆け込んでいった柚希さん。
顔を真っ赤にして、照れて焦っている彼女がとても可愛い、見てて飽きない。
………最近やばいなー…。柚希さんがアポロに来るたびに彼女に惹かれている自分がいる。なぜかとても甘やかしたくなる。たまに見る切なそうな顔や嬉しそうな顔、全部僕に向けてくれたら…。
ーーーカランカラン
ドアのベルの音ではっと意識が戻る。
こんにちはと入ってきたのはお馴染みのコナンくんと蘭さん、園子さんだった。
「こんにちは。お好きな席に座ってください。」
そういうとありがとうござますと言いながら蘭さんと園子さんはテーブル席の方に行った。
コナンくんだけ僕の横にきてエプロンを引っ張ったのでしゃがんでコナンくんと目線を合わせる。
「ねぇ、さっきの女の人安室さんの彼女?」
「違うけど、どうしてだい?」
「えー、違うの?だって安室さんが自分から女の人にあんな風に近づいてるなんて初めて見たから。彼女か、もしくはお仕事関係の人だったりするのかな…って。」
コナンくんは僕たちのことをいつから見ていたのか。入ってきた時には彼女はもうトイレに駆け込んでいった後だった。
「……いつから見てたんだい…?」
「安室さんが女の人の顎を持ち上げたあたりかな。」
「…そんなところから。照れるな。」
「で、どうなの?彼女じゃないってことはあの女の人もしかして…」
コナンくんは僕の耳元でこそっと聞いてこようとしたが蘭さんたちに呼ばれたため僕はテーブル席に向かった。
コナンくんも渋々といった様子で蘭さんの隣の席に座った。
それぞれ注文を受けてからすこし談笑をしているとトイレから柚希さんが出てきた。