第10章 10
私が心の中で少し拗ねていると安室さんはくすっと笑った。
「ところでまだお腹に余裕ありますか?」
「え?」
突然の質問に首を傾げた。
「少しだけデザートをお出ししようかと思いまして。」
「えっ!いいんですか?」
「もちろんです。」
安室さんは冷蔵庫からデザートを出し、作業を始めた。
それから数分して私の前にコトリと暖かいミルクティーと生クリームやフルーツが乗ったミニケーキが置かれた。
ミニケーキのお皿にはmerry Xmasと書かれていた。
「わぁ!かわいい!」
「ほんの気持ちです。メリークリスマス。」
「ありがとうございます!嬉しいです。」
私はまずミルクティーを一口飲んだ。
さっきのチョコレートミルクティーはとてつもなく美味しかったけど、こちらのいつも飲んでいるミルクティーを飲むととてもホッとして口元が緩む。
次にケーキに生クリームをつけてパクりと一口食べた。
もう言わなくてもわかるでしょう。
やっぱり安室さんが作るものにハズレなんてない。
「おいしいです…。こんな嬉しいクリスマスを過ごすのはとても久しぶりです。ここ最近はなかったので…。」
「そうですか…。そう言っていただけて嬉しいです。今日は柚希さんが居たいだけ居てください。」
最後にクリスマスを楽しいと思ったのは中学生の時だったかな。
研ちゃんやじんぺーくんが誘ってくれて3人でクリスマスしたんだっけ…。