第10章 10
その後安室さんはバックヤードにプレゼントをしまいにいった。
受け取ってもらえて、ようやく肩の力が抜けた。
私は安室さんが作ってくれたチョコレートミルクティーを一口飲んだ。
「なっ…、なにこれー……?!!おっ、美味しすぎる…。」
いつもより少し甘い、カカオが香るミルクティー。
いつもの茶葉ではなく、きっとチョコレートに合うミルクティーの茶葉を選んでいるのだろう。
私の緊張した心を解きほぐしてくれる気がした。
「ふふっ…。美味しいですか?」
いつの間にか戻ってきていた安室さん。
「はい…。もう安室さんは天才です…。毎日でも飲みたいです…。」
「それは最高の褒め言葉ですね。」
安室さんは目尻を下げ笑った。
そんな安室さんの笑顔を見ているとこっちまで嬉しくなる。
その後しばしチョコレートミルクティーを楽しんでいるとバックヤードからガチャンと音がした。
チラリと安室さんの方を見ると、彼はにこりと笑った。
「どうやら梓さんが来られたようです。」
「梓ちゃん寒かっただろうな…。」
窓の外は私がきた時よりも風が出てきていた。
「ええ、確かに。もしかしたらお客さんが避難してくるかもしれませんね…。」
「そうですよね、外に居たら凍えてしまいそうですもんね…。」