第10章 10
「お待たせしました、どうぞ。」
安室さんはチョコレートミルクティーを運んできてくれた。
「わぁー…。ありがとうございます。」
テーブルに置かれたそれからはふんわりと甘い香りが漂ってきた。
思わずカップに手を伸ばしかけたその時、
「あっ!」
「?」
………クリスマスプレゼント…!
「安室さん、これ…。クリスマスプレゼントです!」
私はラッピングされたホットマスクとショコラを入れている紙袋を安室さんに差し出した。
「えっ…、僕にですか…?」
安室さんはポカンと口を開けた。
………ふふっ、この表情もあんまりみたことない…。
そのあと、安室さんは我に返ったように口を閉じた。
「安室さんにはいつも助けてもらったり、お世話になっていますから。」
「そんな、たいしたことはしていませんし、僕がしたくてしているのに…。いいんですか…?」
「もちろんです!貰っていただける方が私も嬉しいです。」
そういうと安室さんはプレゼントを受け取ってくれた。
「では…ありがたくいただきますね。」
安室さんがプレゼントをじっと見つめていた。
「はい。メリークリスマスです。」
私がそう言うと安室さんの口元がほんの少しだけ上がったように見えた。
………迷惑じゃなかったみたい。よかった…。