第48章 【第四十三話】崩れゆくホーム
Side:ティファ
廊下を曲がった先から、慌ただしい声が聞こえた。
「ティファさんを捜せ! 医療棟を出たらしい!」
ティファは足を止めた。
見つかれば、連れ戻される。
――ラビに知られたら、きっと怒る。
それでも。
ラビがどこにいるのか分からないまま、ここで待っていることなんてできなかった。
踵を返し、別の通路へ飛び込む。
遠回りになると分かっていても、止まるつもりはなかった。
走るたび、脇腹に鋭い痛みが走る。
喉元の紋章が、また熱を持つ。
泣き声は、まだ遠い。