第48章 【第四十三話】崩れゆくホーム
軽い調子で答えるアレンを見て、ラビの口元に残っていた笑みがふっと薄れた。
「ティファも……心配してたぞ」
ラビが視線を逸らし、声を落として告げると、アレンの笑みが翳った。
「……そうですか。まったく、ティファは……自分がボロボロの時まで人の心配ばかりするんだから」
そう言って目を伏せたアレンの横顔は、どこか苦しそうだった。
「僕はいいんです。ただ……」
アレンは一瞬だけ隣のリンクを見て、すぐに手元のカップへ視線を落とした。
言葉の続きは、紅茶と一緒に飲み込まれた。
――ああ、そういうことか。
自分に向く疑いなら、アレンは黙って耐える男だ。けど、『14番目』の疑いってやつは、当人だけじゃ済まない。
師匠のクロスも、その傍にいた人間
――家族同然に暮らしてきた、あいつも。
そんな疑いを、オレがどうにかしてやれるわけもない。
ラビは、ひとつ息を吐いた。
「……それでも、心配くらいさせてやれよ」