第48章 【第四十三話】崩れゆくホーム
Side:ラビ
――館内放送が流れる前。
食堂には、朝食時のざわめきが満ちていた。
――朝メシ済ませたら、ティファんとこ顔出すか。……昨日より少しは、顔色が戻ってるといいけど。
そう思いながら食堂を見回すと、奥の卓にアレンとリンクの姿が見えた。
ラビは二人のいる卓にトレーを置き、気怠そうに片手を上げた。
「おはよ〜」
そのまま空いていた椅子へ腰を下ろすと、ブックマンも無言で隣の席についた。
「おはようございます、ラビ、ブックマン」
アレンは律儀に挨拶を返した。
その顔を見て、ラビは眉を寄せた。
アレンの目の下には、うっすらと疲れが残っていた。
「なんかお前、疲れた顔してねェ? まだこのホクロふたつに質問攻めにされてんのか?」
「ホク……ッ!? 失礼だな、キミ!」
リンクが、即座に抗議の声を上げた。
「ああ、ダメですよ。そんなんじゃ。ラビは子供だから、あだ名をつけるのが好きなんです。嫌ならもっと強く言わないと」
アレンが涼しい顔で返す。
ラビの口元が、ぴくりと引きつった。
「アレン……お前さ、最近オレが年上っての忘れてねェ?」
「そんなことありませんよ」
アレンは、にっこりと笑った。
「なーんだ……。ヘコんでるかと思ったけど、案外ケロッとしてんじゃん」
「まあね。いくら考えても分からないことに、いつまでもへこんでたってしょうがないし?」
「小僧……」
ブックマンが、ぽつりと呟いた。