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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第47章 【第四十二話】『私』として、ここに



それから、一週間が過ぎた。


黒の教団本部は、いまだ方舟での戦いの傷跡を色濃く残していた。

科学班は寝る間も惜しんで、プラントや方舟の解明に追われている。負傷者への連日の対応で、廊下を行き交う看護師たちの顔にも、消えない疲労が滲んでいた。


私の身体も、完治には程遠い。

脇腹の傷は塞がり始めているものの、少し無理をすれば痛みが走る。


喉の損傷も深く、短い言葉なら声にできるようになった。長く話すことも、歌うことも、まだ固く禁じられている。


『ニルヴァーナ』の精神干渉反応は、あの日以来、一度も確認されていない。

喉元に残った銀色の亀裂が何を意味するのかは、誰にも分からなかった。


眠っている時間の方が、まだ長い。


誰かが来て、帰って、また眠る。

その繰り返しで、日が過ぎていった。



コムイさんは毎日のように計測結果を確認し、私の前ではなるべく不安を見せないようにしてくれていた。

私にも、中央庁から事情聴取の要請が出ていたらしい。


方舟で意識を失って以降の記憶は、ほとんど残っていない。

長時間の聴取に耐えられる状態でもないため、コムイさんが医療上の理由で、回復するまで延期してくれていた。


アレンはリンクの監視下でも、時間を見つけては顔を出してくれた。
リンクが、その傍を離れることはなかった。

師匠にも、監視員がつけられている。


修行時代を共に過ごした、家族同然の二人が、揃って中央庁から見張られていた。


私への対応とは明らかに違う。

その違いが、かえって不安を大きくした。

中央庁は、なぜ二人をそこまで警戒しているのだろう。


ある日、アレンがリンクとともに病室を出て行ったあと、私はメモ帳を取った。


ペンを握る指に力が入る。

『アレンと師匠は、何を疑われているの?』


ラビの顔から笑みが消えた。


「……アレンは、方舟を動かしたんさ」

ペン先が止まる。


『アレンが?』

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