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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第46章 【第四十一話】特別という祈り


傷ついた肩を庇うこともせず、ティファの右手首を両手で掴んだ。

「っ……!」


白銀の刃が、二人の間で激しく震える。


「ラビ、離して……っ!」
「嫌だ」

即答だった。

「離さねぇ」

「このままじゃ、また……!」
「なら、一緒に止める」

ラビの手に、さらに力が籠もる。


「もう、お前一人にやらせねぇ」


その言葉が胸へ落ちた瞬間。

どくん――ッ!!

『ニルヴァーナ』が、今までで最も激しく脈打った。


ティファの身体が、大きく跳ねる。



「っ……!?」

喉が、勝手に震えた。


意思とは関係なく、唇が開く。



「――ニルヴァーナ、聖唱解放」


声が出た瞬間、ティファの顔から血の気が引いた。



違う。


今のは、自分の言葉ではない。



「ティファ!?」

リナリーの悲鳴。


アレンが、神ノ道化を防護壁へ押し当てた。

「防護壁を開けてください! 僕なら、あの刃を受け止められる!」

「今やってる!」

リーバーが術式盤を確認しながら叫ぶ。


「だが、ティファの出力が封鎖基準を上回ってる! この状態じゃ、緊急術式は解除できねぇ!」

「なら、僕が壊します!」
「待って、アレンくん!」

コムイが鋭く制した。


「別のイノセンスが内側へ入れば、ニルヴァーナが君まで排除対象として認識する可能性がある!」

「でも、このままじゃラビが……!」


「開けんな!!」

防護壁の内側から、ラビの怒声が飛んだ。


「ラビ……っ!」

「お前らまで入ってくんな!」

ラビは肩から血を流しながら、それでもティファの手首を離さなかった。


「狙われる奴が増えたら、こいつが余計苦しむだけさ!!」

白銀の刃が、二人の間で激しく震える。



傷ついた肩が軋んでも、ラビは一歩も退かなかった。

その翠の瞳は、ただティファだけを見ている。


「こいつは……オレが戻す!」



白銀の光が、ティファの右腕へ膨れ上がるように収束していく。



床に刻まれた術式が眩く発光し、防護壁が不吉な音を立てて軋んだ。

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