第5章 旨いバランス
口を開いたら変な声が出そうで頷くだけで返事をする。
目だけ嬉しそうに細めたの顔が近づいてきて、唇に柔らかい感触が触れる。
優しく喰むように唇を割って、開いたところから舌が入ってくる。
部屋に帰ってきた時の荒々しいキスがウソみたいに優しいキスだった。
むしろこの三日間で一番優しい。
ってこんなキスできるんだ?って思うくらい。
さっきまで指でやってたみたいに舌で戯れてくる。
舌で舌を撫でられて、上顎を撫でられて、歯列を撫でられて、くすぐったくて気持ちいい。
んで、胸への刺激も続いてて、服の上から爪が引っ掛かる度に鼻から息が漏れる。
俺のモノは急速に膨張して、密着してるの股の間も押し上げてる。
は煽るように腰を動かす。
どこもかしこも気持ちいいのに決定的な刺激には欠けて俺も腰が揺れる。
は口を離すと俺の耳元で掠れた声で
「もうシたい?」
って訊いてくる。
もう余裕がない俺は小さく何度も頷く。
は俺のモノをゆるゆると何度も撫で上げながら器用にズボンのボタンもファスナーも開けていく。
「ねぇ、そんなに胸触られんのよかった?もう滲んでるんだけど」
え?と思わず自分の股間を見れば、下着に小さいシミがあった。
耳の辺りが一瞬で熱くなった。
「そんなにイイなら今度から毎回してやるよ」
そう言いながら下着を下げると同時に情けなくも既に滲ませてる先端をペロリと舐められて腰が跳ねた。
そこからは昨日、一昨日とほぼ流れは一緒。
快感が駆け上って来るのに翻弄されながら、飛びそうになる理性を懸命に繋ぎ止めて、の為に術式に集中する。
今日もの最高の笑顔が見たいから。
今日は何だか過去一のが出せそうな気がする。
あと二秒後には出るくらいの壮絶な吐精感に腰が打ち震えた時だった。
「やっぱ、今日はご褒美いらない」
は急に口を離した。
「え!?何で!?」
極限状態で放り出された驚きで結構大きな声が出た。
それには顔を顰めた。
「今日はご褒美欲しくない気分になった」
う…そだろ…
今、俺、めっちゃイイ感じに出せそうだったんだけど…
どうすんだ?コレ…