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【呪術廻戦】甘味昏々

第4章 塩辛い過去


コイツの名前は“甘井凛”。
いとも簡単に名前が手に入った。
それに私の名前も呼んだ。
もうその時点で詰んでいることを甘井は知らない。
本当に高専関係者なのか疑問に思うくらいチョロすぎる。
でも、そのおかげでこれでもう逃げられない。
講義終了後に甘井の部屋に連れてってもらう。
甘井の部屋は結構物が少なくて、でも甘い匂いで満たされていた。
あぁ、いい匂い。
我慢出来ない。

「“甘井”、そんなところに立ってないでソファにでも“座って”よ」

甘井をソファに沈めて、とりあえず術式の確認。
こんなにされるがままなんだから、たぶん甘井も私以上に使えない術式なんじゃないかと思ってた。
そしたら、「体内の糖分を増幅させ、何らかの形で出力する術式」だって。
手の平にプリンを出して見せてくれた。
ずっと我慢してたから、思わずかぶりつく。
そしたらさ、すっごく。

「あまぁい」

信じられないくらい美味しいプリンだった。
今まで食べたどんなご褒美より身体に染みるような、そんな甘味。

一口だけじゃ満足できない。
もっと欲しい。
甘いの、もっと欲しい。

身体を締め付けるサポーターなんて脱ぎ捨てて、甘井の口にかぶりつく。
甘井とのキスも甘くて、甘くてやめられない、止まらない。
舌を絡めて、歯列をなぞり、口蓋を擦る。
ここからグズグズに溶けて、全部全部私の中に入ってくればいいのに。
そんなの無理だってわかっているのに、ずっとずっと甘井を貪る。
甘井だって、ほら、気持ち良くなってるんだから、別にいいよね?

でもまだ満足できない。
もっと欲しい。
甘井の、もっと欲しい。

だから、甘井の気持ち良くなりたがってるところに顔を寄せる。
服をまとっててもわかるくらい濃い甘い匂い。
今すぐ口にしてもいいんだけど、その前に甘井を屈服させたい。

「甘井のさ、味見してみても、いい?」

ねぇ、甘井。
甘井は良いヤツだっていうのはわかったからさ。
今は悪いヤツになってよ。
そしたら、私、上手にできるよ?
上手にするからご褒美をちょうだい?
だから、私と悪いヤツになろうよ。
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