第3章 苦い行為
「“甘井”、ハメ撮りしよっかー。“中に出すまで止めないで”」
そんな声を聞いた途端、俺はをソファに押し倒していた。
(え…、イヤだ…)
荒々しくのズボンと下着を下ろして取り払う。
(イヤだ、やめろ…)
いつの間にか硬くなったモノをの脚と脚の間に割り込ませる。
(やめろ!止まれって!)
頭ではそう叫んでいるのに、身体は少しも止まらない。
そうこうしているうちにに突き立てたモノを一気に打ち入れていた。
ダイレクトに伝わるの中の温かさだけが妙にリアルで、それ以外は夢を見ているようにボヤけてる。
が今どんな顔をしているか見ることもできず、ただ自分が気持ちよくなるためだけに腰を振る。
(術式でこんなことするなんて…)
言うことのきかない身体が快感だけ貪りながらも、頭の中は自分の不甲斐なさとか悔しさとかで満たされていく。
(どうしてこんなことするんだ…)
「泣いてんの?」
すぐそこにいるはずなのに随分遠くからの声が聞こえた。
自分が泣いているのか。
それをはどんな目で見てるのか。
ドン引きしてるのか、迷惑そうなのか、それとも蔑んでるのか。
そんなことすら確認することができない。
でも、がそう言うんだから俺は泣いているんだと思った。
だって、わからなかったから。
なんで術式を使ってまでこんなことをするのか。
どうしてこんな自分を貶めるような。
自分を物みたいに扱うような。
ぞんざいに扱うような。
そんなことに自分の術式なんて使うなよ。
もっと。
自分のこと、大切にしろよ。
出来ることなら早く終わってしまいたいのに、短時間での三回目の終わりはなかなか来ない。
気持ちいいのに全然終わらない。
(早く…早く…!)
息が上がり、心臓もバクバクと脈打っているけど、それ以上に胸が苦しい。
(早く、終わってくれ…!)
その願いが通じたのか快感が迫り上がってくる。
かけたくもないラストスパートが吐き気がするほど気持ち良くて。
今まで以上に打ち付けて。
頭の中には何故かさっきのの無邪気な笑顔が浮かんでいた。
(そうやって笑ってればいいのに…)
そして、の中で射精した。