第3章 苦い行為
甘井は荒く呼吸をしながら恐る恐るの様子を伺う。
俯いて肩を微かに震わせるの表情は読めない。
「ぁ、あの…」
その震える肩に手を伸ばしかけたその時だった。
は勢いよく顔を上げたので甘井はビクリと肩を跳ね上げた。
また口移しされるのではと身構えたが、目の前のは、
「あっまーい」
と甘井が想像していた何倍も無邪気で可愛く笑った。
あまりの可愛さに一瞬思考が停止して見惚れていると、は甘井の首に抱きついてきた。
「甘井!お前ってサイコーだよ!アタシ、こんなに美味しいの初めて!」
ギュウギュウと抱き締めてくるのテンションについていけず、
「ぁ、うん…」
と抱き締め返していいものかどうか迷った両手が宙に浮いている。
「ねぇ!もっと飲みたい!毎日食べたい!」
「ぃ、やー…これ自体は飲み物でも食べ物でもないっつーか…毎日はさすがに…」
「ケチケチすんなよ!毎日、アタシがヌイてやるって言ってんだよ」
「いや、それはちょっといいかもだけど…(ゴニョゴニョ)」
「だろ?んじゃ、決定!」
そう言って自分の首元に頭を預けて甘えるように擦り寄るに、吐精して落ち着くはずの鼓動がいつまでも鳴り止まない。
は余韻を楽しむように大きくゆっくり息を吸って、そして吐いた。
「あー、ホント、最高な気分♡…じゃ、さっきのゲームの罰ゲームやろっか♪」
「え、今のがそれじゃないの?」
「そんなお前が気持ちいいだけのが罰ゲームなワケないだろ」
そう言ってソファから降りるとスマホを横にしながら甘井に向けた。
覗きながらかざして何やら良い画角でも探すように離れたり傾けたりしながら最終的には甘井の方に向けたままソファ前のローテーブルに置いた。
そして、甘井のもとに戻ってくると隣に腰掛け、おもむろに上の服を脱ぎ捨てた。
「え……?」
の白い肌が露わになる。
オーバーサイズの服の上からはわからなかったの身体を上から視線でなぞってしまう。
綺麗に浮いた鎖骨から大きすぎない形の良いバスト。
引き締まった腹部にまだ脱いでいない下半身まで。
しっかりとした女性の身体を前にして甘井は硬直している。
そんな甘井には今まで通りイタズラに微笑んだ。