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彼女はボクに発情しない

第16章 愛しき人を想う独奏曲


☆☆☆
頭が沸騰しそうだ。

コンテスト会場で『発情』してしまい、陽太に連れられて神社の奥の人目につかない所で性処理をされた。

ここまではいい、とは言えないが、いつものことだった。
でも、でも・・・そこで、私、何をした?何を言った?!

陽太に、トロトロ蕩けた顔でキスをして。
お尻やアレを撫で回し。
そして、そして・・・。お口で陽太のおちんちんを・・・。
あまつさえ、『好き、大好き』『世界で一番好き、大大大好き!』・・・って。

思い出して、赤面し、顔を覆ってベッドにうつ伏せる。
そうでもしないと恥ずかしさで悲鳴を上げそうだ。

なんで、なんで・・・!?
普段は陽太がうまく立ち回って、私が何かをするのを防いでくれているのに・・・。
今日は、どうしてああなっちゃったの?!

ひとつ考えられることとしては、私の陽太に対する認識が変わったことだ。
少し前までは『陽太は淫乱な私のことを嫌いに違いない』と信じていたので、多分、発情したときも、それほど陽太を強く求めていなかった。
でも、ここ最近、特に笹本さんとのデート中であるにも関わらず、私のもとに駆けつけてくれて、『大切だから』などと言われてしまったり、ゆかたコンテストのときに『守りたい』と皆の前で言われたりしたことから、陽太はもしかして私を受けれてくれるのだろうか?と思い始めてしまっていた。

それが無意識に影響しているのかもしれない。発情した時、前よりも陽太を求める気持ちに、拍車がかかってしまっている。

小学校4年生の時『発情』を経験して以来、私は明確に誰かを『好き』だと自覚したことがなかったのだ。だから、気づかなかった。今日初めて知った、私自身も知らなかった『発情』の効能。

『発情』時の私は、恐ろしく素直になってしまうようなのだ。

普段思っている陽太への恋心、愛情、気持ち、それが全部、包み隠さず言葉にも行為に表れてしまう。羞恥心も理性もなく、全くブレーキなんて効かない。むき出しの愛が体全体から溢れてしまう。

ど、どうしよう・・・。

私はもう、陽太を恋愛対象として見てしまっている。そして、『発情』はその気持を何百倍にも膨れ上がらせ、生々しい肉体の欲望を、大好きな人に全てストレートに伝えてしまうのだ。その恥ずかしさときたらない。
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