第43章 勉強会・後日談
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放課後。
授業を終えた雄英高校の校舎には、少しずつ生徒たちの気配が減り始めていた。
そんな中、ユカリは第二訓練場へ向かって廊下を歩いていた。
今日から、以前から続けていた格闘訓練を再開する予定だった。
久しぶりの訓練になるため、どんな内容にしようかと頭の中で考えながら歩いていると――
「ユカリ」
不意に、背後から聞き慣れた声がした。
「……あ、相澤先生」
振り返った、その瞬間。
ぽん、と。
頭の上に何かが乗せられた。
「……?」
ユカリは目を瞬かせる。
手を伸ばして、それを受け取る。
紙パックのミルクティー。
しかも――
「……これ」
見覚えのある商品だった。
ユカリが普段からよく飲んでいるもの。
「え、なんですかこれ?」
顔を上げると、相澤はすでに廊下の壁へ背を預けていた。
腕を組み、いつもの眠たげな目でユカリを見る。
「礼だ」
「……礼?」
「ああ」
あまりにも簡潔な返答。
ユカリはミルクティーと相澤の顔を交互に見た。
「何の?」
「期末」
「あ……」
そこで、ようやく思い当たる。
相澤は小さく息を吐いた。
「上鳴の勉強、教えてやったんだろ」
「……さすが先生」
ユカリは苦笑する。
「なんでもお見通しですね」
「教師なめんな」
淡々と返しながらも、相澤の口元にはほんの僅かに笑みが浮かんでいた。
「で、あいつの点数は聞いたか?」
「はい」
ユカリの表情が、ふっと柔らかくなる。
「休憩時間に、嬉しそうに報告しに来てくれたので」
思い出したのは、答案を嬉しそうに見せてきた上鳴の顔だった。
「『先輩!マジでありがとうございます!』って」
思わず笑みがこぼれる。
「すごく嬉しそうでした。私まで嬉しくなっちゃって」
「……そうか」
相澤は短く返した。