第42章 勉強会
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3年A組の教室。
昼休みになり、職員室へ報告書を提出しに行ったユカリの帰りを待ちながら、ミリオ、ねじれ、環の三人が手持ち無沙汰に過ごしていた。
環のポケットの中でスマホが短く震える。
画面を確認した環は、ボソッと呟いた。
「……ユカリ、用事出来たから三人で食べて、だって」
「え、用事?何だろうね?」
「あ〜!わかった!爆豪くんじゃない!?」
ねじれがぴょんと跳ねるように身を乗り出し、目を輝かせる。
「俺もそう思ったんだけど……」
環は困ったように眉を下げ、画面をスクロールさせた。
どうやらまだ、続きメッセージがあるようだ。
「え、違うの!?爆豪くんじゃないの!?」
さらに顔を近づけてくるねじれに、環は少し身を引いてスマホに視線を落とし直す。
「なんか……上鳴くんに勉強教えることになったって……」
「…………」
一瞬の静寂の後、ミリオが豪快にポンと自分の膝を叩いて笑い出した。
「ははは! さすがユカリ! 困ってる後輩は放っておけないよね!」
「ねえねえ通形、前にもこんなことなかった?」
「あ、あったね!ユカリが後輩の相談聞いてたら、あっという間に昼休み終わっちゃったやつ!」
「ユカリってば本当に優しいよね〜」
ふふっと目を細めて笑うねじれに、ミリオも「頼れる先輩だからね!」と力強く頷く。
「よーし、じゃあユカリの為に、学食の帰りに売店寄って何か買ってってあげよう!」
「賛成〜!」
***
その頃――空き教室。
昼休みの静かな教室には、ページをめくる音と、ユカリの穏やかな声だけが響いていた。
「………ユカリ先輩ぃ、無理……ッ」
机に突っ伏した上鳴が、力なく呻く。
完全に魂が抜けていた。
そんな上鳴を見下ろしながら、ユカリは困ったように苦笑する。
「まだ教科書を開いただけだよ?」
「それがもう無理なんスよ……!」
「大丈夫、大丈夫。ほら、まずここから見てみよう?」
ユカリはそう言って、上鳴の教科書を自分の方へ少し引き寄せる。
そして、難しそうな公式を指先でなぞりながら、ゆっくりと説明を始めた。