第40章 告白
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午後。
五限目の授業終了を告げるチャイムが鳴り響き、それまで静かだった校舎が一気に騒がしくなる。
職員室での用事を終えた帰り道、環は前方を歩く後輩の背中をたまたま見かけた。
爆豪勝己。
その背影を目に捉えた瞬間、昼休みに屋上でミリオから投げかけられた言葉が頭をよぎる。
『環はさ、平気?』
………別に、平気だ。
ユカリが幸せなら、それが何よりも一番いい。
小さな頃からずっと隣にいて、ただそこにいるだけで心が落ち着く場所だった。
恋愛感情なんて大層なものじゃない。
自分たちはお互いにとって、空気のように当たり前で、切っても切れない家族のような存在だから。
けれど。
もしも今、彼に一つだけ伝えられることがあるとするなら。
「………爆豪」
普段なら自分から人に話しかけることなんて滅多にないのに、気づいた時には口が動いていた。
立ち止まった爆豪が振り返る。
その顔は朝一番に見た時と変わらず、不機嫌そのものの険しさを宿していた。
「…………んだよ」
重く低い声が返ってくる。
一瞬怯みそうになる気持ちを静かに抑え込み、環は穏やかな、けれどまっすぐな視線を向けた。
「ユカリから聞いた……気持ち、伝えたって」
爆豪は何も言わない。
ただ、苛立ちを押し殺すように黙って環を見つめ返してくる。