第40章 告白
「……好き」
まっすぐで、綺麗で、愛おしい眼差し。
「爆豪くんが好き」
そう言って、照れ隠しのように笑った。
その瞬間―――爆豪の頭の中で、何かが弾けた。
ずっと待っていた。
ユカリが自分を選んでくれるその瞬間を、ずっと焦がれるように待ち続けていたのだ。
余裕そうで、いつも一歩引いて自分たちを見守っていた先輩。
そのユカリが、今、自分だけの前で真っ赤になりながら、柄にもなく緊張した顔で「好き」と言って笑っている。
(……あぁ、クソ……ッ)
胸を殴られたような強烈な衝撃と、溢れ出す愛おしさに、爆豪の思考が白く染まる。
今まで受けてきたどんな攻撃よりも、そのたった一言の破壊力は凄まじかった。
「……………」
爆豪は感情を抑えきれないように歯を食いしばると、かすれた低い声を漏らす。
「………遅ぇんだよ、バカ」
強がりな言葉とは裏腹に、その声は震えるほど熱を帯びていた。
「爆豪く……」
言い終わる間もなく、彼の大きな手がユカリの首筋へと回される。
強引に引き寄せられ、逃げ場もなく重なる唇。
「ん……ッ」
重なる熱と、触れた瞬間に伝わってくる爆豪の狂おしいほどの心臓の鼓動。
ただ乱暴なだけじゃない。
ずっと自分を欲していた男の愛しさが溢れ出すようなキスに、ユカリの目元が潤みを帯びていく。
少しだけ角度を変え、深く、確かめ合うように口づけを重ねたあと――ふっと唇が離れる。
爆豪の熱い吐息が、ユカリの赤くなった頬を撫でた。
「……もう、絶対に離さねぇからな」
ユカリの濡れた瞳を見つめ返しながら。
爆豪は噛み締めるように、けれど誇らしげにそう呟くのだった。