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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第39章 Team Up Mission




***

​ミッションが終了したその夜。

​ユカリは静かな足取りで、薄暗い資料保管室の扉を開けた。

棚の前でポツンと佇むエコー。

抱えられた一冊のノート。

窓の外の冷たい雨を見つめる背中。

​「……エコーさん」

​「あれ」

振り返るエコー。

その顔には、あの完璧で、優しく、哀しい笑顔。

​「どうかしたかい?」

​ユカリはまっすぐ彼のもとへ近づいた。

​「……今日、あの人から聞こえた言葉」

​エコーの笑顔が、一瞬だけピタリと凍りつく。

​「……遺族の方には『お母さんへの謝罪だった』と伝えるんですよね」

​「うん。……それが、彼の本当の遺言だからね」

​「でも」

ユカリは深く、静かに首を振った。

​「本当は……それだけじゃなかったんですよね」

​静寂が部屋を支配する。

エコーの笑顔が、一瞬だけピタリと凍りついた。

​「さっきエコーさん、ノートに何かを書きかけたあと……すごく痛そうな顔をして、すぐに消していました」

​ユカリの瞳は、静かにエコーを見つめている。

​「トンネルで彼の手に触れた時も、一瞬すごく驚いた顔をして……そのあと、愛おしそうに手を包み込んでいました。……遺言は、お母さんへの言葉だけじゃなかったはずです。あの人は最後……エコーさんに何かを言ったんじゃないですか?」

​エコーの瞳が、限界を迎えたように激しく揺れた。

​「……君は……何を言っているんだい」

​「ずっと……見ていました」

​ユカリの言葉は静かだった。

叫ぶでもなく、ただ事実を優しく手渡すように。

​「笑っているけれど、手が震えていること」

​「『慣れた』なんて言っていたけれど……本当は毎回、胸が張り裂けそうなくらい苦しかったこと」

​エコーは必死に笑顔を作ろうと口元を歪めた。

​「そんな……ことないよ。僕はヒーローだから……」


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