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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第38章 日曜日





***


自動ドアが開いた瞬間、ひんやりとした冷気が肌を撫でる。

休日とあって、店内は家族連れやカップルでほどよく賑わっていた。

​爆豪は入口のカゴをひょいと手に取ると、迷いのない足取りで売り場を進んでいく。

その隣を並んで歩きながら、ユカリはふと思い出して声をかけた。

​「あ、そうだ爆豪くん。牛乳と卵ならまだ残ってたはず」

​「なら買わねぇ。必要なのは玉ねぎとパン粉、あとは肉だな」

​歩みを止めずに即答する爆豪に、ユカリは感心しながら頷く。

​「そっちの寮、調味料類はちゃんと揃ってんのか」

​「うん。基本的なのは一通り置いてあるよ」

​時間があれば料理をする機会が多いユカリは、寮の食材ストックも自然と把握していた。

普段からよく見ているユカリだからこその答え。

​その言葉を聞いて、あの騒々しい先輩たちの顔が浮かんだのか、爆豪はハッと鼻で笑う。

​「ま、あいつら見てたら誰が管理してんのかは想像つくけどな」

​「ふふ、大丈夫。バッチリ揃ってるから」

​そんな会話を交わしながら、二人は白い照明に照らされた精肉コーナーへと向かった。

​整然とパックが並ぶケースの前で、ユカリはふたつの合挽き肉を見比べる。

​「うーん……グラム数はほぼ同じだけど、どっちがいいかな……」

真剣に悩み込むユカリの頭上から、迷いのない低い声が落ちてきた。

​「左」

​「え、左?」

​​顔を上げると、爆豪は眉間を寄せたままケースの中を指差していた。

​「脂の乗りがちげぇ。ハンバーグならそっちだ」

​「……へぇ、すごい」

​プロ顔負けのこだわりに感心し、ユカリの口元が思わずほころぶ。

​「わかった。じゃあ左にするね」

​ユカリが素直に挽肉をカゴへ収めるのを確認して、爆豪はそのまま次の売り場へ向かって角を曲がる。


​その瞬間――


​ドンッ


​「あ?」

​「ぶふっ!?」


​勢いよく正面衝突した。


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