第38章 日曜日
「えっ、と……」
隠したところで、この三人にはどうせすぐに見抜かれる。
観念したユカリは、頬をうっすらと赤く染めながら小声で明かした。
「……爆豪くんが……迎えに来るって……」
「「………!!!」」
一瞬の静寂。
直後、ミリオとねじれがソファから弾けたように跳び起き、一直線にユカリの目の前まで飛んできた。
「デートだ!?」
「デートだーーっ!!」
ミリオの豪快な叫びと、ねじれの興奮した声がリビングに響き渡る。
「ち、違うから!デートじゃないから……!」
焦って制止しようとするユカリ。
だが、完全にエンジンのかかった二人を止められるはずもない。
「えっ、爆豪くんと二人きり!?どこ行くの!?何するの!?教えて!!」
ねじれが目をキラキラと輝かせ、至近距離から質問を浴びせてくる。
「映画!?遊園地!?それとも買い物かい!?」
ミリオも大きな体をぐっと折り曲げ、ニヤニヤとした笑みで覗き込んできた。
そして、二人の顔がパッと重なる。
「「まさかキス!!? 」」
見事なハモりをリビングに響かせた二人に、ユカリは耳まで真っ赤になった。
「っ、し、しないから……ッ!?」
両手を振って全力で否定するユカリ。
そんな三人のすぐ側で、マグカップを傾ける環だけが「……今日も平和だ」と静かに息をついていた。