第1章 再会
まだ1年生である彼女は専攻科目を取ることはできず、一般科目しか授業を受けてはいない。
完全に独学で図面を書いていた。
「ほう…実にエレガントだ。」
突然背後から聞こえた声にシャリルはバッ、と勢いよく振り返る。
「おっと失礼。集中していたところを邪魔したね。」
『…いえ。どうしてここに…?』
心底驚いているシャリルを見て申し訳なくなったのか謝ってくる銀髪の男性。
同年代に見えるが、大人びても見えるその男性に警戒しながら答える。
「少し用があって学内に寄らせてもらったんだが、懐かしくなってね。よく通った場所に来てみたんだ。」
『…そうなんですね。』
ここはいつでも1人の人間が集まるんだね、と目を見ながら話してくるその人に若干の気まずさを感じたシャリルは視線を逸らす。
シ(こんなに目を見て話してくれる人はいつぶりかしら。)
そんなシャリルを見て笑っていた男性だったが、手元の図面をジッ、と見始めた。
「先ほども思ったが、実に良く出来ているね。専攻は建築かい?」
『…来年度では希望する予定です。』
「なんと!まだ1年生なのか!ということは独学でこれを…。」