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【呪術廻戦】死にぞこないの青

第4章 会えば白


刹那の案内で辿り着いた扉を開けると、目の前には森が広がっていた。
一本道を進めば、途中で倉庫のような建物がある。
その前で刹那は「あっ」と立ち止り、入口のシャッターにそっと触れる。

「そこは呪具や呪物を保管している忌庫です。開けることはできません」

夜蛾がそう進言するとすぐに手を離した。

「すみません。そのような意図はございません……薨星宮までの道はわからないので先導をお願いできますか?」

と刹那が言えば夜蛾が先頭を歩き始める。
五条は刹那のすぐ横に来ると「九相図?」とだけ訊いた。

「はい。あの中に保管されているのですね…道理で…」

と、何かを察したようにひどく悲しそうな顔をした。

(九相図の気配がわかるのか…どんな関係だ?)

そんなことを思案しながら歩き、見えてきたのは昇降機だった。

「これは何でしょうか?」

刹那が目を丸くして昇降機をしげしげと見つめている。

「昇降機、現代風にいうとエレベーター…って、これも知らないの?」

薨星宮に来たことがあると言っていたがさすがに145年も前だとこんな物はなかったのだろう。

「これで薨星宮がある地下まで降りるんだよ」

と言っても五条もこれに乗ってそこまで降りたことがあるわけではない。
五条はかつての親友や守るべき者たちを乗せ運んだこの昇降機すら未だに忌々しく感じる自分の感情を今は密かに手の平で握り潰した。
夜蛾が昇降機の扉を開けて「どうぞ」と刹那に入るように促すが刹那は得体のしれない機内に入ることを躊躇うように一瞬立ち止まる。
その背中に五条は優しく手を添えるとそっと押し込むように力をかけた。

「大丈夫、僕も一緒だから」

耳元でそう囁いて、余裕の笑みで刹那を覗き込んだ。
その笑みにつられるように刹那の頬も少しだけ緩み、

「はい…」

と自らも足を出して昇降機に乗り込んだ。
刹那が昇降機の中央まで進んだのを確認した夜蛾は大きなレバーを下げ、昇降機は大きな音と揺れと共に降下を始めた。
その瞬間、不意に訪れた初体験の浮遊感に驚いたのだろう刹那は咄嗟に横にいた五条の袖を掴んだ。
五条は驚いて視線だけ掴まれた袖を見たが、まぁ悪い気はしなかったのでやれやれと視線を逸らしてそのままにさせておいた。
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