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エヴァンゲリオン夢小説

第1章 第壱話 約束の意義


「……最近、自分を見失いつつあるんですよ。本当に合ってるのか、何が原動力で動いてるのか、わからなくなってきた」
「……原動力ねえ」
「……さっきの電話も……六分儀さんやあなた方を敵に回すようなことを指示された。……従う理由が……なんでかわからなくて」
「……カイ君でも弱音吐くのね。いいわよ。私でよければ相談乗ってあげるわよ」
「……僕だって1人の人間なんです」
「……そうね。よかったら今日は家に来ない?その弱音が収まるまでさ」
「……お言葉に甘えます」

月日は経った。死海文書の研究は進み、新たな人間の敵使徒が現れること、人間は不完全な知恵の実を持っているということなど、明らかになっていた。葛城ヒデアキ率いる葛城調査隊は南極への調査の準備を進めていた。国連の力やゼーレの力を借り、その準備は着々と進む。その目的は死海文書により明らかになった第1使徒アダムと呼ばれる生命体の発見とその調査、及びS²理論の解明であった。
人工進化研究所
「『第1使徒アダム』ねえ……」
マリはホチキスで止められた資料を捲りながら言った。
「難しいわよね。死海文書」
ユイはマリの後ろで資料を見ながら言った。
「カイ君とゲンドウ君だけしかわかってないじゃん」
「……そう言われても僕もわけわからんのですよ」
「そうなの?」
「単語の意味はですよ。なんとなく内容は理解できるけど……」
カイに電話がかかってきた。
「またかよ……南極の件で血が騒いでるのか全く……」
カイは電話を耳に当てながら扉を開いた。十数秒後。カイの驚く声が聞こえてきた。そして研究所の中に戻ってきた。
「ど、どうしたのカイ君なんかびっくりしてたじゃん……」
「……南極……ついて行けって……」
「ええ⁉︎」
「カイ君が……?」
マリは驚きの声を上げ、ユイは目を見開いていた。ゲンドウは微動だにしておらず、冬月は眉をひそめてカイを見ていた。
「五十嵐……ゼーレは何を考えている?」
「……わかんないです……ちょっといってきます。葛城教授に伝えなきゃ」
「うん。気をつけて……」
ユイは胸に手を当てて心配そうにカイを見守った。
「……六分儀。最初からわかっていたような顔をしているな」
「……ええ」
 
中庭
「とまれ」
カイの背中に冷たいものが当たっている。カイは感触ですぐわかった。拳銃だ。
「……なんの用だ……ここは大学敷地内だぞ……」
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