
第4章 第拾壱点伍話 飛来し運命

「……あなたは、私と同じなの?」
レイが言った。2人の騒ぐ声で完全にかき消されたが、カイの耳に届いた。カイは少しだけ目を見張った後微笑んだ。
「よお葛城。元気してるか?」
「なっ……!加持!あんたあのあとどこ行ってたのよ!」
「いやぁ悪い悪い。俺はこいつと少し交友関係を持っててね。色々任されてるわけさ。そうだ葛城。こいつ、お前の家で泊めてやってくれないか?っていうかすましてやってくれ。」
「だっ⁉︎もう定員オーバーよ!」
「でも碇司令も言ってたぞ?『葛城一佐のマンションに泊めてやれ』ってさ」
「だからて……もう、わかったわよ。なんとかしてみるわ……」
「話が早いな葛城は」
ゼーレ司令官室。そこでは扉の開く音がした後、靴底の音がゆっくり響いた。そして冬月が眉をひそめた。
「まさか本当に現れるとはな」
「……ああ」
ゲンドウの少し離れた目の前で立ち止まったのは目元まで髪が垂れ下がった、包帯で両目覆い被された紺色の高級そうな服を着た男だった。
「……久しぶりだな」
「……碇ゲンドウ。お前はなにを企んでいる……まあいい……少し様子見といこう」
「……そうか。特定の人物との接触は避けろ」
「……わかっている。……それと、我々の目や耳がそこら中にあるということを忘れるな」
男は包帯に手をかけ、少し目を覗かせた。瞳は青に輝いている。そして司令室を後にした。
「相変わらず不気味な男だな。こちらが助かっているのは事実だがな」
ミサトのマンション。インターホンの音が鳴ると玄関にいたのはカッターシャツを着たカイだった。そしてその後ろには加持もいた。
「いらっしゃい。いや、これからはお帰りなさいになるわ……って加持!なんでいるのよ!」
「さっきも言っただろ?俺はこいつを任されてるんだよ。酒持って来たから一緒に飲もうじゃないか」
「加持さん!一緒にご飯食べるの?」
アスカとシンジが顔を出した。
「よぉアスカ。そうさせてもらおう。ほらカイ、あがろうじゃないか」
「ちょっと許可してないわよ!カイ君はシンジ君にお部屋に案内してもらって。ちょっち散らかってるかもだけど」
「いらっしゃい。いや、おかえりカイ君。部屋案内するね」
「ありがとうシンジ君。ただいま。アスカも。ミサトさんも」
「フン。荷物少ないわね。バカシンジは早く夕食作りなさいよ!お腹減ったのよ!」
「わかってるよ。カイ君。こっちだよ」
